【読書】映画を早送りで観る人たち

今回読んだ書籍
映画を早送りで観る人たち

映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレーーコンテンツ消費の現在形 (光文社新書) [ 稲田豊史 ]

感想

Z世代(今の10代後半から20代中盤の約1800万人:世界だと約24億人)を中心に早送りする理由がわかる内容でした。人それぞれ、同年代でも価値観違うので、こういう考えの人もいるんだととても勉強になりました。一番の驚きはSNS世代はインターネットが生活の大部分であり、リアルも全てがインターネットから派生している点でした。大量に降って来る情報(SNSのメッセージや映像、サブスクで垂れ流される大量のコンテンツ)を消費することに常に追われておる生活。その環境を生き残るための手段が早送り(倍速)なんだと思いました。環境に合わせた視聴方法ってあるのかも?変化に対応するのが生き残る人なのかな?

メモ

・なぜ早送りで見なければならないのか?
・消費社会の実態
・観賞と消費
・倍速で見た映画を後から通常速度で見たら印象が全く違った 半分も体感が違った
・20代の倍速視聴経験者は多い 9割
・倍速視聴する背景
①コンテンツの供給過多
②コスパを求める人が増えた
・コンテンツ(SNSも含む)が多すぎて、消費するのに倍速を使う
・タイパ タイムパフォーマンス
・チート 近道?元々の意味は「イカサマ」「不正行為」
・作品を鑑賞する→コンテンツを消費する
・観賞モード、情報収集モード
・「観たい」のではなく「知りたい」
・わかりやすいものが喜ばれる時代?
・クレームの方がマウントを取りやすい
・情報の洪水
・リテラシーの低い視聴者
・作品にクレームをつけてマウントを取ってくる人
・昔の人→限られた時間で沢山の作品を見るために倍速視聴していた
・今の若者→コミュニティで自分が息をしやすいため、自分の居場所を確保するために倍速視聴して話題について行っている
・Z世代 1990年代後半から2000年代生まれ(2022年時点で10代後半から20代半ばの人)
・Z世代はソーシャルネイティブ
・多数派に属することで安心する世代
・ミレニアル世代を含むそれ以上の世代のライバルは教室や職場で目に入る人だったが、Z世代はSNSで有名な同世代の人の活躍が目に入ってくるので無意識にライバルとなってしまっている
・推し
・情け無用の戦場(Twitter)
・Twitterは論破したいおじさんたちがウヨウヨいるメディア→Z世代にとって
・間違うことを極端に恐れる→SNSで間違った発言をすると叩かれるトラウマ(事例)から正解を先に求めてしまう
・5年後も今と変わらない業務(業態、製品)が出来る会社、職場は存在するんだろうか?
・SNSで容易に同世代と比較できてしまう(でもSNSで発信されている情報って盛り盛りされまくっている情報では?)
・時間と金がない今の学生→昔は金が無いが時間がある学生が多かった
・作品に出ている役者が重要で誰が作った作品なのかは興味がない(知ろうとしない)表面(今)が全てで裏側(未来)はどうでも良い(考えることが出来ない)
・1秒でも早く答えに辿り着きたい
・インターネット=社会
・若者は批判に弱い
・リキッド消費
・新作は安く、旧作は高く→この現象が起きているのは何故か?
・昔はレコードに対して、生じゃ無いのでオリジナルじゃ無い!という人がいた→倍速や切り取り視聴も、その内、昔はけしからんという人がいたという時代が来るのかも?