論語と算盤 現代語訳

発行年月

2010年2月

著者情報

渋沢栄一(しぶさわ えいいち)
1840年(天保11年)〜1931年(昭和6年)享年92歳。日本の実業家で約470の企業の創立・発展に貢献され日本の資本主義制度を築いた方。

感想

令和の新一万円札の顔である渋沢栄一が講演などで話していた内容をまとめた『論語と算盤』を読みました。
身の程を知り、自分は世の中を如何に知らないのかを自覚して、勉強し続けることが必要。日本が一流国になる為には理想だけ叫ぶのでは無く、同時に経済力を上げ、道徳と商売のバランスを保たなければならないこと。
強い国(会社)とは勉強し続ける国民(社員)が沢山いる国(会社)なんだと理解しました。自国主義の本質とは、過保護に関税をかけて守るのでは無く、しっかり競争で勝てる力をつけさせる事が本質の自国主義なんでしょうね。まだ先ですが、新一万円札を見るたびに、日本は一流国に近付いているのか?遠ざかっているのか?考えたいと思います。

論語と算盤 現代語訳 (ちくま新書) [ 渋沢栄一 ]

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メモ・キーワード

・論語とは弟子が孔子について書いたもの
・事業とはも物やサービスが人々に行き渡るようになる手段
・士魂商才→武士の精神と商人の才能
・日本特有の大和魂
★不自由は常にある(不自由なのが当たり前)
★身の程を知れ
・世の中には原因と結果の流れがある。途中から変えようとしても因果関係を簡単に打ち切ることはできない
・適材適所
・逆境の種類をしっかり把握すること(人が作ったのか時代がそうしたのか)
・修身→一生自分を磨く人は素晴らしい
・世間との付き合い方を間違うのは『感情』が暴発してしまうから
・喜怒哀楽はバランスを取ること
★得意な時こそ気をつけること
・経済の観点から能力のある者にそれに見合った仕事を与えれいないとすれば、それは何故なのか?を考えればわかると思う。不利益敢えてする理由があるからだと
・些細だと思う事でも丁寧に一生懸命に軽視することなく勤勉に忠実に誠意を込めてやり抜くこと
・小さな志を立てること
・目先の成功を取りにいくのか将来の成功を取りに行くのか?(大局を見ること)
・前に進んでいる人の経験(失敗)を参考にするとよい
・知情意(知識・情愛・意志)
・習慣(幼少期大切)
・勉強をしない国民(メンバー)によって支えられる国家(会社・チーム)は繁栄や発展できるのでか?
★一旦怠けてしまうと最後まで怠けてしまう
・知識は活用しなければ役に立たない
・道理のあることには全力で協力する
★人の行為は「志」と「振る舞い」の2つから判断すると良い
★すべての人に勉強(座学だけでは無く実践もする)を続けることを希望する
・日々鍛錬しておくことで緊急時にも対応出来る
・頭でっかちの理論だけでは国(会社や家族)を滅ぼす
・道理と欲望のバランス
★富を得るほど誰かに助けてもらっている
・経済と道徳は調和だ必要
・真っ当な富は正しい活動によって手に入れるべき
・お金はよく集めてよく使うこと
★物事を機械的に処理するだけで満足していないか?
・幕府を滅ぼしたのは幕府自身だ(変化し続けていたのが変化を嫌ったのか)
・国の力は文明の力で測ること
・人格を磨くこと
・キリストと孔子
・富を分配して差を無くしてしまう思想は空想に過ぎない
・良い競争(人より早く起きて、よい工夫をして、知恵と勉強で他人に打ち克つこと)
・江戸から明治の欧米との文化の差(残念ながら進んでいる欧米に憧れてしまった)
・貿易は我が国に適するものを作り、適さないものを仕入れる原則を忘れないこと
・子供は30人以上

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