【読書】誰がために医師はいる クスリとヒトの現代論

発行年月

2021年4月

著者情報

松本 俊彦(まつもと・としひこ)
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 薬物依存研究部部長 兼 薬物依存症治療センターセンター長。医学博士。1967年生まれ。93年佐賀医科大学医学部卒業。横浜市立大学医学部附属病院などを経て、2015年より現職。

感想

人間は薬物を用いる(操る)動物である事がよくわかった。薬物の使い方が問題で、使続ける原因を如何に取り除くかが重要なんだと改めて理解しました。
また、アルコールも薬物である事を再認識しました。

★★★★★

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内容紹介(「BOOK」データベースより)
ある患者は違法薬物を用いて仕事への活力を繋ぎ、ある患者はトラウマ的な記憶から自分を守るために、自らの身体に刃を向けた。またある患者は仕事も家族も失ったのち、街の灯りを、人の営みを眺めながら海へ身を投げた。いったい、彼らを救う正しい方法などあったのだろうか?ときに医師として無力感さえ感じながら、著者は患者たちの訴えに秘められた悲哀と苦悩の歴史のなかに、心の傷への寄り添い方を見つけていく。同時に、身を削がれるような臨床の日々に蓄積した嗜癖障害という病いの正しい知識を、著者は発信しつづけた。「何か」に依存する患者を適切に治療し、社会復帰へと導くためには、メディアや社会も変わるべきだー人びとを孤立から救い、安心して「誰か」に依存できる社会を作ることこそ、嗜癖障害への最大の治療なのだ。読む者は壮絶な筆致に身を委ねるうちに著者の人生を追体験し、患者を通して見える社会の病理に否応なく気づかされるだろう。嗜癖障害臨床の最前線で怒り、挑み、闘いつづけてきた精神科医の半生記。

メモ・キーワード

・守られる保証のない口約束
・アディクション臨床
・アルコール依存症 中高年
・薬物依存 早ければ10代終わりから 人生早期より気分を変える物質を必要とでぃts背景が存在する
・恐怖政治
・人は裏切るが、クスリは裏切らない
・統合失調症
・クスリやめ方
・依存症は忘れる病気
・ケミカルフレンド
・誰も人を変える事はできない。変えられるのは自分だけ
・薬物依存の本質は「快感」ではなく「苦痛」を消す為に使用を繰り返す
・見える傷の背後には見えない傷がある
・健康被害が深刻なのはアルコールである
・アルコールは薬物で一番健康被害、社会へ害が大きい
・アルコールは人と楽しい時間を過ごすためのクスリでも覚せい剤は自分の世界にひきこもり、孤独に没頭するためのクスリ
★人間は薬物を用いる動物
★薬物には良い悪いモノがあるのではなく、良い悪い『使い方』があるだけ
★悪い使い方をする人には、薬物とは別の何か理由が存在する
・ダメ、ゼッタイ
・覚醒剤やめますか、それとも人間やめますか
・薬物乱用者→ゾンビのような人はいない
・泣き言と戯言よ寝言
・うつは心の風邪
・「戻るべき場所」がある人は回復しやすい
・ストロング系は飲みやすいからガンガン飲めてしまう→気付いたらブッ飛んでしまっている
・世界最古にして最悪の薬物はアルコール
・傷害、殺人、強姦、DV、飲酒運転による交通時期などとアルコールとの関係
・アルコールと自殺の関係

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